あの人が語る 注目のアカデミー賞

渡辺謙さんが語るアカデミー賞の舞台裏

映画『ラスト サムライ』(2003)での熱演を認められ、第76回アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた経歴を持つ渡辺謙さん。受賞者選出の一役を担うアメリカ映画芸術科学アカデミーの会員であり、これまで2度にわたって授賞式に参加している謙さんが、アカデミー賞の知られざる舞台裏を語った。

渡辺 謙 Profile

1959年10月21日生まれ、新潟県出身。『ラスト サムライ』(2003)で、アカデミー賞助演男優賞候補となる。以来、ハリウッドの名だたる巨匠たちに見初められ、『硫黄島からの手紙』(2006)や、レオナルド・ディカプリオとの共演が話題を呼んだ『インセプション』(2010)などの大作に出演。現在は東日本大震災の被災地支援にも尽力している。

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渡辺謙さん

渡辺謙さん

レッドカーペットは、パブリシストたちのバトルエリア!

世界中から多くのメディアが集結し、ハリウッドスターたちがリムジンで続々と登場するレッドカーペット。その舞台裏を謙さんに聞くと、「当日は、リムジンが自宅に迎えに来て、コダック・シアター近くはリムジンの渋滞ができてるんだよ(笑)」。レッドカーペットは、俳優を売り込む絶好の舞台となるため、俳優たちはパブリシスト(映画宣伝担当)の指示通り動いているそうだ。「パブリシストたちは、誰の登場後に出て行くかタイミングを考えていて、リムジンが着くたびに、彼らは電話でガンガン怒鳴り散らして指示しているんだ」。またメディア取材に対しても、「このメディアはインタビューOK、NG」などの判断はすべて彼らが取り仕切っているそうだ。今年もレッドカーペットでは、鬼気迫る表情で奮闘するパブリシストたちの姿がたくさん映っているかも。

あの大女優も緊張! アカデミー賞授賞式、本番の舞台裏

2007年、第79回アカデミー賞でフランスの大女優カトリーヌ・ドヌーヴと共に、外国語映画賞のプレゼンターとして登場した謙さん。「ステージ裏で、あの大女優のドヌーヴが、ガチガチになっていたんだよ! 最初は自分も緊張していたんだけど、ドヌーヴが緊張しているのを見たら肩の力が抜けちゃって……」と、当時の様子を語ってくれた。また、そのとき謙さんはステージ裏で、『硫黄島からの手紙』(2006)で監督賞にノミネートされていたクリント・イーストウッド監督を発見!「ステージ裏にバーが用意されているんだけど、そこで彼が飲んでいたんだ。これまで2度も監督賞を受賞しているから、もう余裕たっぷりって感じだったね」。さすがイーストウッド!

アカデミー賞は、ノミネートされることだけでも名誉

アカデミー会員で、投票する立場でもある謙さん。受賞者に関して、「作品での演技はもちろん、その人がどれだけハリウッドでリスペクトされているかもかかわってきます。それは友達とか、顔が広いというのではなく、その人が社会貢献をしていたりすることも重要なんです」と選ばれる一つの基準を教えてくれた。惜しくもノミネートとならなかった盟友レオナルド・ディカプリオについては、「レオの実力をハリウッドは過小評価していると思う。もっと正当に評価されるべき」と話してくれた。世界中が注目する授賞式だが、謙さんは「受賞するかしないかは、その年の傾向が絡んでくるからね。それよりも数多くの公開作がある中で、ノミネートされるだけでも俳優やスタッフにとっては名誉なことなんだ」と教えてくれた。

取材・文・編集:シネマトゥデイ 写真:加藤義一
ヘアメイク:筒井智美 スタイリスト:馬場順子

渡辺謙さん

はやぶさ 遥かなる帰還

(C) 2012「はやぶさ 遥かなる帰還」製作委員会

渡辺 謙さんの最新出演作品

はやぶさ 遥かなる帰還(2012年2月11日公開)

全世界が注目した小惑星探査機「はやぶさ」帰還という偉業を成し遂げた日本の科学者・技術者たちの、激動の7年間を描く。渡辺は、多くの困難を乗り越えた「はやぶさ」プロジェクトマネージャーの川口氏をモデルにした山口駿一郎を演じる。

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