昨年の主演男優賞受賞者であるコリン・ファースがその名を読み上げると、メリル・ストリープは驚きと喜びが入り交じった顔になり、隣席の夫とキスを交わした。会場中がスタンディング・オベーションでたたえる中、メリルは同じ候補者だったヴィオラ・デイヴィスにあいさつしてから、壇上に駆け上がった。
オスカー像を受け取ると、満面の笑みで「名前を呼ばれたとき、アメリカの半分くらいが『また彼女なの?』って言っているのが聞こえたわ。でもいいの、そんなこと」と軽くジョークを飛ばした。「最初に(夫の)ドンに感謝します。人生で一番大切なことは、あなたが与えてくれました。次に、わたしのもう一人のパートナー、偉大なるヘアースタイリストのロイに感謝します。『ソフィーの選択』(1982)のときから組んでいて、今回の作品でも(メイクアップ賞で)受賞しました!」と、最愛の夫と長年の盟友に感謝をささげた。
最後に「もう二度とこの場に立てないってわかっているので、これだけは言わせてください。本当に感謝したいのは、わたしの同僚と友人の皆さんです。一緒に映画を作ってこられて、本当に光栄です」と結んだ。(協力:WOWOW/文:シネマトゥデイ)
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1947年3月19日生まれ
アメリカ/コネティカット州グリニッチ出身
映画デビューは82年、『ガープの世界』。同作においてアカデミー助演女優賞にノミネートされ注目される。以後は『再会の時』、『ナチュラル』、『危険な情事』、『危険な関係』でアカデミー賞にノミネート。演技派としての認識は揺るぎないものとなった。
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1965年8月11日生まれ
アメリカ/サウスカロライナ州出身
『アウト・オブ・サイト』や『ソラリス』などスティーヴン・ソダーバーグ監督作品のほかさまざまな作品で脇役を務め、『きみの帰る場所/アントワン・フィッシャー』でインディペンデント・スピリット賞助演女優賞にノミネート。メリル・ストリープ主演の『ダウト ~あるカトリック学校で~』では僅かな出演シーンながら、問題の渦中にある息子を必死に庇う母親役を熱演し、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされた。
1985年4月17日生まれ
アメリカ/ニューヨーク州出身
「ER 緊急救命室」などTVシリーズのゲスト出演を経て、2009年の『Tanner Hall(原題)』で映画初主演。続いてリメイク版『エルム街の悪夢』で主要キャラのひとりを演じ、デヴィッド・フィンチャー監督の『ソーシャル・ネットワーク』では、主人公がSNS“フェイスブック”を作るきっかけとなった元恋人に扮した。そして同監督が『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』をリメイクした『ドラゴン・タトゥーの女』のヒロインに抜擢、奇抜な天才ハッカーを体当たりで演じ、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。
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1949年6月22日生まれ
アメリカ/ニュージャージー州出身
映画デビューは77年の『ジュリア』。翌年の『ディア・ハンター』でニューヨーク評論家協会助演女優賞を受賞。79年、『クレイマー、クレイマー』でアカデミー助演女優賞を受賞。以降、82年、『ソフィーの選択』で主演女優賞を獲得。現在までノミネートされること17回、うち助演賞1回、主演賞1回を受賞。正にアメリカを代表する大女優。
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1980年9月9日生まれ
アメリカ/モンタナ州出身
14歳のときに『名犬ラッシー』のリメイク版に出演したのがスクリーン・デビュー。翌95年にはSFホラー『スピーシーズ/種の起源』で女性エイリアン(ナターシャ・ヘンストリッジ)の少女時代を演じ話題を呼ぶ。続いて『シークレット/嵐の夜に』ではミシェル・ファイファーの娘を演じ、TVシリーズ『ドーソンズ・クリーク』のレギュラーで人気を不動のものにする。99年にキルステン・ダンストと共演した『DICK』は全米で大ヒットとなったものの、残念ながら日本では未公開。98年の『ハロウィンH20』は02年に小規模ながら劇場公開された。
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